この記事で解決できる悩み
- FXの最大レバレッジってどれくらいなの?
- 国内と海外で最大レバレッジは違うの?
- レバレッジをかけるときのポイントを知りたい
利益を出そうと常に高いレバレッジをかけて取引していると、最初は利益を出せてもどこかで大損するリスクが高いです。
この記事では、リスクを抑えるために国内FXが実施したレバレッジ規制や、レバレッジをかけた取引のポイントを解説しています。
高いレバレッジをかけるリスクを理解できれば、効果的にレバレッジを活用できるようになりますよ。
レバレッジとは?
レバレッジとは、担保にした証拠金の何十倍にも相当する額の資金で取引できる仕組みです。
少ない資金で大きな金額の取引ができるので、資金効率を上げて取引ができます。
例えば上の画像のように、25倍のレバレッジをかければ、10万円の資金で250万円に相当する取引ができます。

最大レバレッジ10倍への引き下げ規制の見送り
国内FXではかつて100倍以上、企業によっては400倍ものレバレッジをかけた取引ができました。
しかし金融庁により2010年に最大50倍まで、2011年には最大25倍までレバレッジの倍率が規制されました。
さらに2017年には10倍への引き下げが検討されましたが、これはFX会社やトレーダーの反発により見送られています。
ただし、レバレッジの引き下げを見送るかわりに、FX会社に対してストレステストが義務づけられました。
ストレステストとは景気が悪化したとき、貸し出しを維持できる自己資本があるかチェックする審査のことです。
これにより自己資本規制比率にもとづいて経営の健全性を把握されるようになったんです。
最大レバレッジと実効レバレッジの違い
「最大レバレッジ」は最大で証拠金の何倍までの金額で取引できるかを示します。
例えば最大レバレッジが25倍のとき、5万円の証拠金があれば、最大で125万円分の取引ができます。
一方で「実効レバレッジ」は実際に証拠金の何倍で取引しているかを示します。
つまり、5万円の証拠金で1ドル100円のときに1,000通貨分の取引すると、実際はレバレッジ2倍で取引していることになるのです。
最大レバレッジと実効レバレッジは意味が違うのでしっかり区別しましょう。

国内FXの最大レバレッジ倍率
国内のFX会社には個人口座と法人口座があり、最大レバレッジの倍率はそれぞれで異なります。
その理由は、金融庁の規制により個人口座の最大レバレッジの上限が25倍に引き下げられたからです。
ちなみにFX会社の中には、あらかじめ最大レバレッジの倍率を1倍や5倍、10倍などから選択できる口座もあります。
それでは、個人口座と法人口座の最大レバレッジについて解説しますね。
「個人口座」のレバレッジは最大25倍
国内FXの個人口座のレバレッジは最大25倍で、法人口座より低くなっています。
その理由は、個人トレーダーがレバレッジのリスクを正しく理解せずに行きすぎた取引をした結果、思わぬ損失を出すリスクを抑えるためです。
個人口座でレバレッジを利用すれば、10万円の証拠金で最大250万円分の取引ができます。
なおFX会社によっては、一部通貨ペアの最大レバレッジが25倍より低く設定されています。
例えば SBI FXトレード の場合、ブラジルレアル/円やロシアルーブル/円の最大レバレッジは10倍です。
「法人口座」のレバレッジは変動制
法人口座は、法人が開設できる取引口座です。
レバレッジは変動性で、高いところだと最大100倍のFX会社もあります。
個人トレーダーに比べ、法人はレバレッジのリスクを理解した上で事業としてFXをしていると金融庁が考え、レバレッジ倍率に差を設けています。
なお法人口座のレバレッジは、世界経済の情勢にもとづいて一般社団法人金融先物取引業協会が毎週公表するレバレッジの上限値によって変動します。
基本的に米ドル円やユーロ米ドルといった、為替変動リスクが小さい通貨ペアはレバレッジ倍率が高く設定されています。
その一方で、南アフリカランド円やトルコリラ円といった新興国通貨が絡む通貨ペアは、為替変動リスクが高いためレバレッジ倍率は低くなっています。
海外の最大レバレッジは高い
海外FXの最大レバレッジは国内よりはるかに高く、500倍〜1,000倍で取引できるFX会社が存在します。
なぜなら、海外FXは日本のように公的機関によるレバレッジの規制がないからです。
たとえば10万円の証拠金で、最大レバレッジ1,000倍のFX会社を使うと、1億円分の取引ができます。
スキャルピングのような短期売買が得意なトレーダーの中には、海外FXでハイレバレッジの取引をして、わずかな為替変動で大きな利益を出す人もいます。
海外FXは危険な場合もあり
海外のFX会社では詐欺業者の存在や、稼いだ利益を出金できないなどのトラブルが発生しています。
無用のトラブルを避けるためには、最大レバレッジの高さだけで海外のFX会社を選ぶべきではありません。
国内のFX会社は最大レバレッジの上限が海外FX業者より低いですが、信託保全が義務づけられていたり、入出金の手続きがスムーズです。

レバレッジ別の損益表
ここまで見てきた「国内FXの個人口座」「国内FXの法人口座」「海外FX」それぞれの最大レバレッジで取引したときの損益額を表にまとめました。
取引の条件は下の枠の通りですよ。
具体的にイメージしてもらうために、比較としてレバレッジ1倍で取引したときの損益額も載せています。
通貨ペア:米ドル円 レート:1ドル100円 証拠金:10万円 レバレッジ1倍のときの取引額:1000通貨 |
FX業者 | - | 国内(個人) | 国内(法人) | 海外 |
レバレッジ | 1倍 | 25倍 | 100倍 | 1000倍 |
取引額 | 1,000通貨 | 2万5,000通貨 | 10万通貨 | 100万通貨 |
レート変動値 | 損益額 | |||
1pips | 10円 | 250円 | 1,000円 | 1万円 |
5pips | 50円 | 1,250円 | 5,000円 | 5万円 |
10pips | 100円 | 2,500円 | 1万円 | 10万円 |
50pips | 500円 | 1万2,500円 | 5万円 | 50万円 |
100pips | 1,000円 | 2万5,000円 | 10万円 | 100万円 |
レバレッジ倍率に応じた損益の計算方法は、以下の記事を参考にしてくださいね!
レバレッジをかけるときのポイント5つ
レバレッジをかけるときは相場の状況に応じて取引量を調整するなど、以下5つのポイントを押さえましょう。

レバレッジをかけるときのポイント5つ
- レバレッジをかけて取引したときの値動きを知っておく
- ポジションを持ちすぎない
- 必ず損切り注文を入れる
- 優位性の高さでレバレッジを決める
- 損切り幅でレバレッジを決める
ポイント1:レバレッジをかけて取引したときの値動きを知っておく
FXの経験が浅いと、レバレッジをかけて取引したとき、相場の変動幅によっていくらの損益が生じるかわからず、想定外の大損を出すおそれがあります。
そこで、仮想の資金で損失を気にせず取引できるデモトレードで、高レバレッジ取引を経験するのがおすすめです。
また、レバレッジ1倍で取引したときの、レート変動幅によって生じる損益額の違いを知っておくと、レバレッジをかけたときの損益額も計算しやすくなりますね。
簡単に表にしてみましょう。
レバレッジ | 1倍 | 2倍 | 3倍 | 5倍 | 10倍 | 25倍 |
レート変動幅 | 損益額 | |||||
1pips | 10円 | 20円 | 30円 | 50円 | 100円 | 250円 |
5pips | 50円 | 100円 | 150円 | 250円 | 500円 | 1250円 |
10pips | 100円 | 200円 | 300円 | 500円 | 1000円 | 2500円 |
さらに、過去チャートで取引する通貨ペアや時間帯ごとの変動幅をチェックすれば、レバレッジと変動幅のバランスでどのくらいの損益額が発生するかをつかめますよ!
ポイント2:ポジションを持ちすぎない
レバレッジをかけると、低レバレッジの取引に比べて、相場の急騰・急落により含み損が大きくなったり、ロスカットされて大損するリスクが高まります。
ロスカットとは、一定以上の含み損が出ているときにそれ以上損失が膨らむのを避けるため、強制的にポジションを決済する仕組みです。
また、保有しているポジションの数が多いほどロスカットされる可能性が高くなります。
それを避けるためにも、レバレッジをかけるときはポジションを持ちすぎないように注意しましょう。

ポイント3:必ず損切り注文を入れる
ロスカットのリスクを抑えるために必ず損切り注文を入れましょう。
損切り注文とは、相場があらかじめ指定したレートになったらポジションを自動で決済する仕組みで、逆指値注文やOCO注文、IFO注文、IFD注文などがあります。
損切り注文を使えば、自分で操作しなくても自動でポジションを決済してくれるので、損失が膨らむリスクを避けられますよ。
ただし相場が短時間に大きく動くと、システム的に損切りが間に合わず、想定よりも大きな損失が出るおそれがあるので注意が必要です。
ポイント4:優位性の高さでレバレッジを決める
相場分析をして、優位性と勝率が高いタイミングにしぼって取引をしましょう。
そうすれば損失を出す取引を減らせるので、ハイレバレッジをかけて取引量を増やしても大損しにくく、大きな利益を狙えるからです。
なお、一般的には実効レバレッジを3倍以下に抑えれば、たとえ損失を出しても証拠金不足になりにくいといわれています。
FXの勝率を高めてトータルの収支をプラスにしたい人は以下の記事が参考になりますよ!
ポイント5:損切り幅でレバレッジを決める
小さな値動きで稼ぐスキャルピングのような短期売買は、ポジションの保有時間が短く、損切り幅が狭いので、損切りになったときの損失は少ないです。
このように損切り幅が狭い取引スタイルではレバレッジを効かせて取引量を増やすといいでしょう。
逆に利確幅も小さいので、レバレッジを効かせないと十分な利益が狙えないんですね。
ちなみに、1回の取引での損失額は資金の2%以下に抑える「2%ルール」がおすすめです。
まず損切りラインを明確にして、損失を出しても資金の2%以下で抑えられる取引量でレバレッジをかけて取引しましょう。
そうすれば、損失が出ても資金へのダメージが少なく取り返しやすくなりますよ!
2%ルールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
少額取引できるおすすめ国内FX会社3選
少額から取引できるFX会社なら、より少ない資金からでもFXをはじめられます。
ここからは、最低取引単位が1,000通貨以下の少額取引ができるおすすめのFX会社を3社紹介しますね!
少額取引できるおすすめ国内FX会社3選
- 超少額の4円から取引をはじめるなら:SBI FXトレード
- 自動売買をしてみたいなら:外為オンライン
- スマホメインで取引するなら:外貨ex byGMO
国内唯一の1通貨単位!超少額の5円から取引できる:SBI FXトレード
おすすめポイント
- 国内唯一の1通貨単位から取引できる
- 29種の豊富なテクニカル指標を利用できる
- 積立FXの自動購入でコツコツ資産を増やせる
SBI FXトレードは国内唯一の1通貨単位、約5円から取引をはじめられるので、超少額で取引をはじめたい人におすすめです。
取引ツールは見やすく初心者でも簡単に使えて、29種類の豊富なテクニカル指標など、機能も兼ね備えています。
ほかにはスプレッドが業界最狭水準なので、コストをおさえて取引ができるのも魅力です。
積立FXサービスを利用すれば、運用方針を決めるだけで自動購入によりコツコツ資産を増やせます。
また、自己資本規制比率は業界トップクラスなので、安心して利用できますよ。
自動売買をしてみたいなら:外為オンライン
おすすめポイント
- 初心者向きの自動売買がある
- 1,000通貨で約5,000円から取引ができる
- 無料セミナーが充実している
外為オンラインは少額で自動売買をしてみたい人におすすめなFX会社です。
外為オンラインのiサイクル2取引™は、簡単な設定をしておけば、24時間自動で相場の変動に追随して売買してくれるので、初心者にも使いやすいシステムになっています。
また、無料セミナーが充実しているので、レクチャーを受けながらFX取引をはじめたい人にもおすすめですよ。
スマホメインで取引するなら:外貨ex byGMO
おすすめポイント
- 高性能なスマホアプリを提供している
- 1,000通貨約4,000円から取引が可能
- 取引量に応じてPayPayか現金が付与される
スマホメインで少額取引をしたいなら外貨ex byGMOがおすすめです。
スマホアプリの「外貨ex」は、スピーディーにワンタップで注文できるワンタッチ注文をはじめ、高度なチャート分析機能や豊富なマーケット情報など使いやすさと性能が両立されています。
外出先や仕事の休憩中など、24時間どこでも取引できるのがスマホのメリットです。
また、取引量に応じてPayPay(PayPayボーナスライト)もしくは現金が付与される、お得なキャンペーンも実施されていますよ。
【FXの最大レバレッジ】まとめ
この記事で重要な「レバレッジをかけるときのポイント5つ」について再度確認しましょう。
レバレッジをかけるときのポイント5つ
- レバレッジをかけて取引したときの値動きを知っておく
- ポジションを持ちすぎない
- 必ず損切り注文を入れる
- 優位性の高さでレバレッジを決める
- 損切り幅でレバレッジを決める
すべての取引で最大レバレッジをかけていると、大損するリスクが高いです。
これらのポイントを理解して実践すれば、相場状況に応じて、効果的にレバレッジを効かせながら取引できますよ。
少額取引できるおすすめ国内FX会社3選
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