この記事で解決できる悩み
- バイナリーオプションの税金について知りたい
- FXとの損益通算はできるの?
- いくら利益を出したら確定申告が必要になるのか知りたい
この記事では、バイナリーオプションの税金に関する疑問を解決するための解説をしています。
のちほど解説する「国内バイナリーオプションの納税の手順4ステップ」を理解すれば、スムーズに納税手続きを進められますよ。
バイナリーオプションで税金がかかるのはいくらから?
バイナリーオプションで年間に一定金額以上の利益を出すと、確定申告と納税の義務が発生します。
以下のように、給与所得の有無などの条件によって利益額が違うので注意しましょう。
確定申告が必要な利益額
- 給与所得がある人:年間20万円以上
- 給与所得がない人や個人事業主:年間48万円以上


バイナリーオプションにかかる税金は国内と海外の業者で計算方法が違う!
バイナリーオプションの税金は国内業者が申告分離課税、海外は総合課税なので計算方法が異なります。
以前はどちらも総合課税でしたが、国内業者を優遇する趣旨から、2012年の税制改正により国内業者のみ申告分離課税になりました。
国内バイナリーオプションの税金についてはつぎで詳しく解説しますね!
国内バイナリーオプションの税金で知っておきたいこと3つ
国内業者で取引するときの税金については、以下3つを押さえておけば大丈夫です。

国内バイナリーオプションの税金で知っておきたいこと
- 国内業者は申告分離課税
- 税率は一律で20.315%
- 損益通算や繰越控除ができる
その1:国内業者は申告分離課税
申告分離課税は給与や配当、不動産などほかの所得と分けて税率が決まっているので、総合課税される所得が税率に影響しないのが特徴です。
なお、株式投資やFXの利益もバイナリーオプションの利益と同じように申告分離課税されます。
申告分離課税について詳しく知りたい方は、国税庁サイトのタックスアンサーで確認しましょう。
その2:税率は一律で20.315%
バイナリーオプションの税率は利益額に関係なく一律20.135%です。
税率の内訳としては所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%です。
利益が100万円のときの税金
- 100万円×20.135%=20万3150円
利益から必要経費を抜いた金額の約2割を納税する必要があるので、利益が出たときはすべて使ってしまうのではなく、納税資金を確保しておきましょうね!
その3:損益通算や繰越控除ができる
損益通算とは、その年のほかの金融商品で出た利益と損失を相殺することです。

利益額を抑えて計上できるので、節税になります。
また繰越控除とは、損失が出た年の翌年以降3年間繰り越して、将来の利益と相殺できる制度です。

これらを活用すれば利益だけを申告するケースと比べて節税できるので、損失が出ても忘れずに確定申告をしましょう!
損益通算ができる金融商品
- FX
- 株
- くりっく365
- CFD
国内バイナリーオプションの税金の支払いの手順4ステップ
確定申告から納税の手続きまでを4ステップで紹介します。
見出し
- 確定申告の準備をしよう
- 必要な書類を知ろう
- 書類を提出しよう
- 納税をしよう
ここでは簡単に触れるので、詳しくは以下のリンク先を記事で確認してくださいね。
手順1:確定申告の準備をしよう
確定申告には複数の提出書類や本人確認書類など、さまざまな書類が必要です。
スムーズに手続きを進めるために、必要なものを事前に調べておきましょう。
確定申告をするために準備したいもの
- 必要な書類
- マイナンバーカード
- 印鑑
- 通帳
具体的な必要書類については次で詳しく解説しますね!
手順2:必要な書類を知ろう
確定申告をするには確定申告書のほか、収入や控除の状況に応じてさまざまな書類が必要です。
確定申告に必要な書類一覧
- 本人確認書類
- 確定申告書
- 所得がわかる書類
- 控除を受けるための証明書類
確定申告書は税務署の窓口で入手する以外に、国税庁のホームページから印刷することもできますよ。


手順3:書類を提出しよう
確定申告書や添付書類が整ったら、自宅から最寄りの税務署に提出します。
提出方法には以下3つがあるので、自分にあう方法を選ぶといいですね。
確定申告書類の提出方法
- e-Taxを使い電子申請をする
- 税務署に持っていく
- 郵送する
マイナンバーカードがあれば、スマホやパソコンから土日を含めて24時間いつでもe-Taxで電子申告ができるので、平日が仕事や家事で忙しい人におすすめですよ。
ただし事前の登録が必要なので、必要な手続きを調べて準備しておきましょう!
手順4:納税をしよう
書類を提出したら、必要な金額を納税しましょう。
現金の場合は税務署の窓口のほか、金融機関やコンビニでも納税できます。

ちなみに令和2年分の確定申告と納税の期限は、どちらも令和3年3月15日(月)で、期限を過ぎると加算税や延滞税といった追加の税金がかかる場合があります。
期限までの手続きを忘れないよう注意してくださいね!
納税の方法
- 振替納税
- e-Taxで納税
- クレジットカードで納税
- 現金で納税
海外バイナリーオプションの税金で知っておきたいこと3つ
つぎに海外業者で利益が出た際の税金について押さえておくべきポイントを3つお伝えしますね。
海外バイナリーオプションの税金で知っておきたいこと
- 海外業者は総合課税
- 税率は5%から45%
- 損益通算や繰越控除ができない
その1:海外業者は総合課税
海外業者で得たバイナリーオプションの利益は雑所得として総合課税されます。

総合課税について詳しく知るには、以下の国税庁のサイトで確認しましょう。
総合課税の対象になる所得8つ
- 利子所得
- 配当所得
- 不動産所得
- 事業所得
- 給与所得
- 譲渡所得
- 一時所得
- 雑所得
その2:税率は5%から45%
総合課税の税率は、以下の表のように課税所得の金額に応じて5%から45%の間で変動します。
そして所得税は「課税所得 × 税率 - 控除額」で算出し、課税所得が大きくなるほど税率と控除額も大きくなります。
たとえば課税所得が300万円の場合、所得税は300万円 × 10% - 97,500円 = 202,500円、課税所得が800万円の場合、所得税は800万円 × 23% - 636,000円 = 1,204,000円ですね。
その3:損益通算や繰越控除ができない
海外バイナリーオプションの損益は、損益通算や損失の繰越控除ができません。
つまり海外業者で損失が出ても給与所得と相殺できないので、給与所得にかかる税金を減らせないんですね。
国税庁サイトのタックスアンサーにおいても以下のように解説されています。
注意点
- 配当所得、給与所得、一時所得及び雑所得の金額の計算上損失が生じることはありますが、その損失の金額は他の各種所得の金額から控除することはできません。
- 引用元:国税庁「No.2250 損益通算」
バイナリーオプションでやっておきたい税金対策2つ
バイナリーオプションの確定申告をするときの税金対策を2つ紹介します。

バイナリーオプションでやっておきたい税金対策
- 経費を正しく計上しよう
- 会社に知られたくないなら普通徴収で申告しよう
ポイント1:経費を正しく計上しよう
バイナリーオプション取引に直接必要だった費用は、必要経費として利益から差し引いて節税ができます。
これは、納税額が必要経費を引いたあとの金額によって決まるからです。
たとえば、以下4つの費用がバイナリーオプションの必要経費として認められるので、該当する費用をかけていれば、領収書を保管して金額が分かるようにしておきましょう。
経費として認められる費用の例
- 取引に使うパソコンや周辺機器
- 勉強のための購入した本
- セミナーの参加費
- セミナーに行くための交通費
迷ったときは税務署に問い合わせるか、専門の税理士に聞いてみるといいですよ!
ポイント2:会社に知られたくないなら普通徴収で申告しよう
普通徴収で確定申告をすれば、バイナリーオプションをしていることを会社に知られずにすみます。
なぜなら、普通徴収を選択しないと自動的に「特別徴収」扱いになり、会社の給与から天引きされる住民税にバイナリーオプションの利益にかかる分が上乗せされるからです。

バイナリーオプションの税金 まとめ
バイナリーオプションの税金について再度確認しましょう。
バイナリーオプションの税金まとめ
- 給与所得がある人は年間20万円以上、ない人は年間48万円以上稼いだら確定申告が必要になる
- 国内業者は一律20.315%の申告分離課税
- 海外業者は税率5%~45%の総合課税
- 国内業者は損益通算や繰越控除ができる
「確定申告って複雑でよくわからない」と思うかもしれません。
ですが、確定申告が必要なのにしなかった場合、追加でペナルティの税金が課せられることがあります。
それを避けるためにも、確定申告について知っておいて損はありませんよ。