この記事で解決できる悩み
- オセアニア市場の通貨や取引時間はどうなっている?
- オセアニア市場の特徴は?
- 2021年のオセアニア市場の見通しは?
この記事では、このような悩みや疑問について、解決するための解説をしています。
のちほど解説する「オセアニア市場でFX取引する際に注意すること3つ」を理解して実践すれば、FX取引をより深く学べることができますよ。

オセアニア市場とは?
オセアニアは、南半球の14の独立国から成る地域です。
オセアニア市場とは、オーストラリアのシドニー市場とニュージーランドのウエリントン市場の2つを中心とする外国為替市場です。
なお、FXでオセアニア通貨というと、豪ドルとニュージーランドドルを指します。
豪ドルの基本情報 | NZDの基本情報 | |
取引量 | 5位 | 10位 |
仕様国 | オーストラリア | ニュージーランド |
通貨記号 | A$ | NZ$ |
供給量 | 2兆4,123億豪ドル ※2020年10月 | 約3,596億NZドル ※2020年10月 |
政策金利 | 4.10%※2023年6月 | 5.50%※2023年5月 |
10年国債金利 | 1.047% ※2021年1月28日 | 1.11% ※2021年1月28日 |
中央銀行 | RBA(Reserve Bank of Australia) | RBNZ(Reserve Bank of New Zealand) |
中央銀行総裁 | フィリップ・ロウ | グレーム・ウィーラー |
雇用統計 | 毎月中ごろに発表 | 四半期ごとに発表 |
世界で一番早いウエリントン市場
引用:auじぶん銀行
ウエリントン市場は南半球の夏時間では朝3時から開くことになりますが、日本の夏にあたる冬時間では1時間遅い午前4時からのスタートということになります。
そして、シドニー市場は午前7時半からのスタートでそれを追いかけることになります。
ウエリントンは日付変更線からもっとも近いとこにある市場であり、名実ともに一日の始まりとなる相場となります。
通常平日は、ニューヨーク市場がクローズする前にオープンしていますので、シームレスな取引が継続するため大きな変化が起きるわけではないのですが、週の初めの月曜日だけは、この市場から変化が起きることもあるため注目される市場となっています。

他の通貨にはない2つの特徴を持つオセアニア市場
オセアニア市場は、ほかの市場とは違う2つの特徴があります。
アジア市場やヨーロッパ市場、ニューヨーク市場との違いに注意しましょう。
オセアニア市場の特徴2つ
- 資源国通貨
- 月曜の朝は要注意
特徴1:資源国通貨
鉱物資源や農産物などの市況商品を多く産出し、そうした商品を主な輸出品としている国の通貨を、「資源国通貨」「コモディティ通貨」と呼びます。
豪ドルとニュージーランドドルはその中でも主要な資源国通貨として注目されています。
こうした「資源国通貨」は原油価格や金価格など商品市場に大きな影響を受ける上、輸入国の景気に大きく左右されることになります。
直近では最大需要国である中国の景気動向に大きな影響を受け続けている状況にあります。
さらにインフレになったときでも買われ続けるといった、他の通貨にはない特徴を多く持っています。
鉱物資源が高い豪ドル
オーストラリアは鉄鉱石、石炭、石油、金、ボーキサイト、ウラン、農産物などが対象で、ほとんどが鉱物資源になります。
特にポーキサイトはシェア30%の世界一位で、鉄鉱石や金なども中国に次いで2位の算出量を誇っています。
こういった鉱物資源の商品市況が高くなれば、豪ドルも高い価格をつけることになるでしょう。
農産物のニュージーランドドル
ニュージーランドも資源国通貨ですが、オーストラリアのような鉱物資源ではなく、農産物や畜産物、乳製品がその対象となっています。
近年は乳製品価格が下落したことなどから、利下げが繰り返し行われています。
特徴2:月曜の朝は要注意
ウェリントン市場が開く前は、前日のニューヨーク市場での取引がクローズ間際ということもあり、大幅に流動性が低下します。
とくに月曜日などは、ウェリントン・シドニー市場が世界で最初にオープンする外国為替市場になるため、流動性は極端に低く、土曜日や日曜日に何か大きな事件などが起こっている場合には、月曜日のウェリントン・シドニー市場では、レートが大きく飛ぶこともあります。
平日の場合は、ニューヨーク市の午後と重なっていることに加え、ニューヨークのディーラーが残って取引していれば、日付が変わっても流動性が急激に低下することはありません。
つまり、ウェリントン・シドニー市場は、その日最初にオープンする外国為替市場というよりも、ニューヨーク市場からアジア市場への橋渡しというイメージでとらえているディーラーが多く存在します。

オセアニア市場でFX取引する際に注意すること3つ
オセアニア市場で取引する際は、クロスレートの特徴や通貨の連動性などに注意してください。
具体的に3点をお伝えしますね。
オセアニア市場でFX取引する際に注意すること3つ
- クロスレートの考え方
- 豪ドルNZドルの連動性が高い
- 中国の影響を受けやすい
注意1:クロスレートの考え方
FXでは米ドルを含む通貨ペアを「ドルストレート」、米ドル以外の通貨から構成される通貨ペアを「クロスレート」と呼びます。
米ドルは世界の基軸通貨なので、取引量が多く値動きを予測しやすいのが特徴です。
一方、米ドルが絡まないクロスレートはドルストレートに比べると値動きが激しくなる傾向にあり、予測しにくいんですね。

クロス円は三通貨を見る必要がある
ドルストレートは2つの通貨の関係でレートが決まりますが、クロス円は3つの通貨の関係でレートが決まります。
たとえば豪ドル/円のレートは、以下のように米ドル/円と豪ドル/米ドルのレートから算出できます。
クロス円の計算方法(例:豪ドル/円の場合)
この場合、豪ドル/円の相場状況の分析の精度を上げるには、米ドル/円と豪ドル/米ドルの相場状況を把握する必要があるんですね。
つまりクロス円を取引するときは、相手先の通貨と米ドルの動向も把握しておくのが望ましいといえます。
注意2:豪ドルNZドルの連動性が高い
オーストラリアとニュージーランドは経済的な結びつきが強いので、レートも似たような動きをします。
というのもニュージーランドの輸出先は、1位の中国に次いでオーストラリアが2位です。
また、ニュージーランドの観光産業はオーストラリアからの観光客に大きく依存しています。
このため、それぞれの通貨(豪ドルとNZドル)の連動性も高くなっています。
注意3:中国の影響を受けやすい
豪ドルとNZドルを取引する際は、中国関連のニュースに注意が必要です。
理由はオーストラリアとニュージーランドはどちらも中国が第1位の輸出先であり、中国の景気や関係性の良し悪しが為替レートに影響するからです。
なお、2018年にオーストラリア政府が5Gネットワークからファーウェイ排除を決定してから豪中関係性は悪化しはじめました。
そして中国は、新型コロナウイルスの発生源の調査についてオーストラリアから申し入れがあったものの、それを拒否しました。
それ以降、中国がオーストラリアからの輸入品に関税をかけて輸入を制限するなど、貿易対立が起きてさらに関係性が悪化しているので、為替の動向には注意が必要です。
【2021年のFX】オセアニア市場の見通しを考察するポイント3つ
それでは2021年のオセアニア市場(豪ドルとNZドル)の見通しは何を見て判断すればいいのでしょうか。
FXをするうえでの注目ポイントを3つお伝えしますね。
オセアニア市場の見通しを考察するポイント3つ
- 過去のイベントと値動きを確認する
- スワップポイントと政策金利
- 窓開け後の窓埋めを狙う
ポイント1:過去のイベントと値動きを確認する
2008年のリーマンショックから2020年までのオセアニア通貨の値動きを見ると、中国の影響が大きいことがわかります。
具体的には、リーマンショックでレートは下がったものの、中国の大規模経済対策とアベノミクスによる円安トレンドで上がりました。
そして中国の景気鈍化と原油安で再び下がり、コロナショックでさらに下落したあと、コロナ禍から復活し好調な動きとなっています。
2021年初頭の時点では大きな値動きは見られないものの、バイデン政権下での米ドル安リスクを考えるとオセアニア市場は優位といえます。
ただ、対中関係の悪化が進んでいることもあり、現時点では今後の値動きの予想は難しいでしょう。

今後はアメリカの情勢と中国との関係悪化などが値動きに大きく関わってくることでしょう。
ポイント2:スワップポイントと政策金利
スワップポイントとは、2国間の通貨ペアにおける政策金利(中央銀行が民間銀行に貸し出す金利)の差により、ポジションを保有し続ければ毎日もらえる金利です。
オセアニア通貨は先進国のなかでは政策金利が高く、スワップ運用の対象として人気でした。
しかし2021年1月時点で政策金利はきわめて低く、当分は上がらない可能性が高いです。
オーストラリアが「インフレ目標が持続的に達成されるまで政策金利は上げない」と明言したからです。

オセアニア市場の金利が下がった理由
オセアニア市場の政策金利が下がったのは、自国の経済成長を優先させる方針に政策を転換したからです。
以前は、外貨を集めて自国を発展させるために高金利を保っていました。
ですが現在は、自国への投資を優先させるために金利を下げたんですね。
ポイント3:窓開け後の窓埋めを狙う
月曜日には先週末のレートから大きく乖離する「窓」が開くケースがあるので注意が必要です。
しかしそれを逆手にとって利益を狙うこともできます。
窓が開いたときは投資家の心理が働いて窓を埋める方向にレートが動きやすいので、その動きを利用しましょう。
ただし、週明け直後の早朝時間帯はスプレッドも広がります。
ですから、スプレッドの状況を把握したうえで新規注文を入れるかどうか判断しましょう。
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オセアニア市場の特徴まとめ
この記事で重要な「オセアニア市場でFX取引する際に注意すること3つ」について再度確認しましょう。
オセアニア市場でFX取引する際に注意すること3つ
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